蜂鳥誌友会(編集兼発行人=富重久子)による俳誌『蜂鳥』343号が刊行された。《天空の都の跡や霧襖》(馬場園かね)はペルーのマチュピチュ遺跡を訪ねたときの旅吟。《行く秋やゴヤス街道トラックスト》(田中勝子)はブラジリア在住。意外なものを詠み込んだ作品。この大ショックによって不況のどん底の底に、また大穴があいたデキゴト。《凛と咲く微笑の眞子さま寒桜》(篠崎路子)も110周年らしいめでたい句。その式典会場となった県連日本祭りには、西日本豪雨の寄付を募るコーナーがあった。《置かれたる義援金箱冬ぬくし》(鈴木文子)はそれを詠んだものか。《七夕や葉の数しのぐ願い事》(山岡秋雄)には、まったく同感。笹の葉より多く、ぎっしりとポ語の願い札が吊り下げられ、竹が重そうな様子が目に浮かぶ。大不況のブラジルゆえに、願い事も多い?