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《ブラジル》PSDBのサンパウロ市支部が17人を追放=アウキミンとドリア裏切りで

 民主社会党(PSDB)のサンパウロ市支部は8日、大統領選とサンパウロ州知事選でジェラウド・アウキミン氏とジョアン・ドリア氏を投票日前に裏切った17人の党員の追放を決めた。その中には党の大物も存在している。9日付現地紙が報じている。
 一次投票前のアウキミン氏やドリア氏への裏切り行為はかねてから問題視されていたが、追放された17人の中には、ジョゼ・セーラ氏のサンパウロ州知事時代の副知事(セーラ氏が大統領選出馬の際に知事昇格)だったアルベルト・ゴールドマン氏や、アウキミン氏のサンパウロ州知事時代の右腕的存在だったサウル・デ・カストロ氏などの大物の名前もあった。
 ゴールドマン氏はサンパウロ州知事選でドリア氏を応援せず、対抗馬だったパウロ・スカッフィ氏(民主運動・MDB)を支持していた。また、カストロ氏は、アウキミン氏が知事時代の副知事で現職知事のマルシオ・フランサ氏(ブラジル社会党・PSB)を支持した。
 また、ドリア氏のキャンペーンに参加したフラヴィオ・ベアル氏は、大統領選で自党候補のアウキミン氏をさしおいて、ジャイール・ボルソナロ氏の支持者に対し、「ボウソドリア」というキャッチフレーズでドリア氏への投票を呼びかけて、問題となった。
 今回のこの処分に対してドリア氏は9日、「彼らは党の裏切り者だ」として、同党サンパウロ市支部の判断は適切だと答えた。
 だが、ゴールドマン氏は9日、ラジオのジョーヴェン・パン局のインタビューに答え、「ドリア氏は最悪のサンパウロ市市長だった。政治観が違うのはまだいいが、人間性が最悪なのはどうしても許せない」と怒りをあらわにした。同党内では、サンパウロ州知事選や2年前のサンパウロ市市長選の候補選びの時から、ドリア氏をめぐった内部対立が存在していた。
 また、大統領選ではサンパウロ州のみならず全国的に、アウキミン氏への応援をとりやめ、ボルソナロ氏を支持した党員が目立っていた。