6日、サンパウロ市で10代の少年4人が軍警と銃撃戦を行い、死亡したとされる事件が起きたが、目撃者らは、少年たちは投降したのに銃殺されたと証言していると9日付現地紙が報じている。
事件発生は6日午後7時40分頃、サンパウロ市西部のジャグアレー区で、警官が盗難届の出ていた黒のフォード車を見つけ、追跡をはじめた。追跡に気付いた少年たちは、プレジデンテ・アウチーノ大通りを経てファヴェーラに逃げ込んだものの、塀にぶつかって止まった。
軍警は、少年たちが追跡中も停車後も銃で抵抗したため、銃撃戦となったと供述したが、車の中にいて身柄を保護された15歳の少女は、誰も武装しておらず、発砲もしていないと供述した。
亡くなったのは17歳、16歳、15歳の少年と、身元は未確認で未成年の少年の4人だ。
16歳の少年のいとこは、目撃者から、4人は停車後に投降したが、軍警たちは自分たちで警察車両に銃弾を撃ちこみ、4人に発砲したと聞かされた。亡くなったいとこは腹部と頭部、腕に被弾していたという。
州保安局は少年たちが所持していたという連発銃3丁と拳銃1丁が押収されたというが、同局には警官が警察車両の周辺を歩く後ろで銃声が響くビデオも届いており、殺人課が捜査をはじめた。