世界経済フォーラム(WEF)は17日、2018年付の国際競争力ランキングを発表。ブラジルは17年の69位から72位に順位を下げたと、17日付ブラジル国内各紙が報じた。このランキングは世界140カ国を98の指標で総合評価したもので、各指標は12項目に分類、比較される。
72位となったブラジルの前後には、アルメニア(70位)、モンテネグロ(71位)ヨルダン(73位)、セイシェル諸島(74位)などがランクされている。ブラジルはBricsの中でも、中国(28位)、ロシア(43位)、インド(58位)、南アフリカ(67位)の後塵を拝した。
ラテン・アメリカ諸国の中では、チリ(33位)、メキシコ(46位)、ウルグアイ(53位)、コロンビア(60位)、ペルー(63位)、パナマ(64位)に次ぐ8位だった。
ブラジルは12項目のうちで特に「制度」の項目が弱く、その中の「公共機関の規制部門」の指標が最下位の評価を受けた。
12項目よりも細分化された各指標の中では、「新規開業までの時間」が137位、「経済障壁」が136位、「殺人」が133位だった。
ブラジルの評価が高かった指標には、40位だった「革新性」がある。しかし、「ブラジルは機関毎、分野毎の統合性に乏しい。これは政治の責任。公的機関と民間の協力も足りない」とWEFは指摘している。
このランキングで1位に輝いたのは米国で、2位シンガポール、3位ドイツ、4位スイス、5位日本と続いている。