ブラジル北東部リオ・グランデ・ド・ノルテ州のロビソン・ファリア知事が17日、州内全域のレストランやバーなどでのプラスチック製のストローの使用を禁じる州条例を裁可した。
唯一の例外は、土中や水中の微生物によって分解される、生分解性(ビオデグラダーヴェル)のプラスチックを使ったストローだ。
同条例では、裁可から180日の適応期間を設けており、この期間を過ぎてもプラスチック製ストローを使用している施設は罰金の対象となる。
ただし、何らかの障害があってプラスチック製のストローを使う必要がある顧客のために予備のストローを保管しておく事は認められる。
通常のプラスチック製ストローはポリプロピレンやポリエチレンで出来ており、自然界に放置されると、分解までに200年を要する。また、近年は、海洋動物の胃袋からプラスチックごみが見つかるケースが増え、環境保護と生態系の保護の両面から、プラスチックごみ削減を求める声が世界的に高まっている。
2015年に行われた世界的な調査によると、ブラジルは世界でも16番目に海洋投棄されたプラスチックごみが多い国で、国内の環境保護団体がこぞって、同種のごみ削減を求めている。
リオ・グランデ・ド・ノルテ州でのプラスチック製のストロー使用禁止条例は、7月5日に裁可されたリオデジャネイロ市の市条例に次ぐものだ。
リオデジャネイロ市では7月19日から各施設の監査が始まっており、監査から60日以内にプラスチック製のストローを完全になくす事が求められている。このため、早いところでは、9月18日から罰金の徴収が始まっている。
商業施設への罰金は1650レアル、屋台などを使っている自営業者への罰金は650レアルだが、2度目の摘発の場合は、どちらも6千レアルの罰金となる。
リオデジャネイロ市では生分解性の紙製ストローか再利用型のストローしか認められておらず、包装も同様の素材でなければならない。(10月17日付&7月5日付G1サイト、9月18日付アジェンシア・ブラジルなどより)