昨年、フェリペ・マッサの引退でF1ドライバー不在となっていたF1強豪国ブラジルだが、どうやらそれも1年で解消されそうだ。弱冠20歳の新鋭セルジオ・セッテ・カマラ(本名セルジオ・セッテ・カマラ・フィーリョ)が名門のマクラーレンと第3ドライバーとしての契約を強く望んでいるためだ。
カマラは現在、F2ドライバーで、9月29日にロシアのソチで行われたレースまでの時点で、全体6位の好成績を収めている。現在はF2でカーリン所属だが、そこでコンビを組んでいるF2ランキング2位のランド・ノリス(イギリス)が来季、マクラーレンのF1のレギュラー・ドライバーになる見込みとなっている。
来季のマクラーレンはノリスとカルロス・サインズ(スペイン)がF1のレギュラー・ドライバーになると予想される中、カマラにも第3ドライバーのオファーが届いている。
カマラにはカーリンに残ってF2を続ける選択肢もある。だがマクラーレンに行けば、レギュラーのどちらかが負傷や移籍をした場合、レギュラー昇格の可能性がある。
カマラのマクラーレン入りを後押しする要素もある。ひとつは、来季から、ブラジルの石油公社ペトロブラスがマクラーレンのオフィシャル・スポンサーになることだ。
そしてもうひとつが、マクラーレンとブラジル人名ドライバーとの伝統的なつながりだ。エメルソン・フィッティパルディ、ネルソン・ピケもそうだが、なんといってもアイルトン・セナの印象が強い。1988、90、91年のセナのF1世界一はマクラーレン時代のものだ。
こうした経緯もあり、カマラのマクラーレン入りはほぼ間違いないとされており、11月11日のF1ブラジルGPのタイミングで正式発表するのではないかと見られている。
なお、カマラの父セルジオ・セッテ・カマラ氏はサッカーの名門クラブ、アトレチコ・ミネイロの会長で弁護士。カマラは育ちの良い御曹司としても知られている。(19日付グローボエスポルテより)