リオ市に本部を置くジェトゥーリオ・ヴァルガス財団(FGV)は24日、10月の消費者信頼感指数(ICC)が86・1ポイントだったと発表。82・1ポイントだった9月より4・0ポイントの上昇となった。
ICCには細分化された多くの項目がある。3カ月ぶりの前月比上昇に最も貢献したのは「購買意欲」で、9月より12・0ポイント上昇し、2014年10月に記録した92・9ポイント以来の高値となる、90・7ポイントとなった。
FGVは、収入の多寡で区切った社会階層毎にもデータを出している。
世帯収入月額4800~9600レアルまでの層以外の階層で、信頼感指数は上昇した。
最も上昇が顕著だったのは、世帯収入月額2100レアル以下の層だった。この階層のICCは前月比9・3ポイント上昇した。
10月のICCは、10月1日~20日に1944世帯で行った聞き取り調査の結果を基に算出された。
「現状評価」は0・4ポイント下がり、71・9ポイントとなったが、「将来への期待」が6・9ポイント上昇の96・6となり、マイナス分を補った。
「今後半年の経済状況見通し」も、6・1ポイント上昇の106・1ポイントだった。
ブラジルの現況は、統計上では16年末で大型の景気後退期(リセッション)が終了したものの、その後の回復ペースが弱く、失業率も高いままだ。
さらに、選挙直前の不確実性もあり、消費と投資の勢いが抑えられている。
ブラジル中銀が発表した、最新の経済・市場動向予測集フォーカスによると、今年の国内総生産(GDP)成長率予測は1・34%で、年初の予測と比較すると半分以下の数値となっている。