世界に誇る日本の技術がブラジルに本格進出――工業用オイル高性能濾過装置「ミラクルボーイ」を製造販売する日本濾過工業株式会社(代表者=佐々木克英)がサンパウロ市内に9月に販売拠点を作り、国内販売に意欲を見せている。本社(サイトwww.roka.co.jp)は静岡県富士市。
10月29日、同社の三浦克英専務取締役と南米エリアマネージャーの星野浩史さんが来社した。
同社の「ミラクルボーイ」は工場などで使われる機械油を濾過し、新油基準を維持することができる。ある製紙工場では同製品を利用したことで、約30年間も同じ機械油を使い続けているにも関わらず、新油同等の品質を保ち続けている調査結果も出ている。
この製品を使えば、濾過の過程で油の中の水分や酸化性成分などを除去し、油の粘度や純度を保つことができる。綺麗な油を循環させることで機械内部が汚れなくなり、故障が減るという。
三浦専務取締役は「機械の故障は多くは、内部の油汚れが原因。油を買い続ける費用、機械の整備費を考えるとミラクルボーイはおすすめ」と語った。
また、環境保護の面からも同製品の使用を勧めている。例えば、1メートル角のタンクの油交換で出た廃油を処理するには、2・5トンもの二酸化炭素が排出されるという。「油を捨てないこと、二酸化炭素を減らすことが環境の改善にも貢献するのでは」と星野さんが語った。
機械の油を管でミラクルボーイに引き出して濾過処理を施し、再び機械に戻す形になる。既存の機械に付け加えるだけなので、大型船舶のエンジンに搭載することも可能だ。現在全世界で2万台販売している。
三浦専務は「こういった濾過装置は世界でもほかにはない。長い目で見ればコストの削減にもなり、工業先進国でもあるブラジルでも需要があるのでは。是非導入してほしい」と語った。問い合わせは星野南米エリアマネージャー(hoshino@roka.co.jp)まで。