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《ブラジル》市場動向=買収、新規上場の動き活発化=投資銀行は強気の観測=「社会保障改革が鍵」とも

ブラジル経済の回復は、社会保障制度改革の実行にかかっている(参考画像・Fernanda Carvalho/Fotos Publicas)
ブラジル経済の回復は、社会保障制度改革の実行にかかっている(参考画像・Fernanda Carvalho/Fotos Publicas)

 ジャイール・ボルソナロ候補(自由社会党・PSL)が次期大統領に選出されてから2週間が経ち、「労働者党政権に戻るのか? それとも自由主義経済を主張するボルソナロか?」という問いに一応の終止符が打たれた事で、企業が中断していた新規投資や買収、合併、新規株式公開(IPO)などが再び活発化していると、12日付現地紙が報じた。
 ボルソナロ氏の当選を待っていたかのように、選挙後数日で公開された新規投資案件もあるが、「新政権で経済活性化」の〃絵に描いた餅〃が実現化するには、社会保障制度改革や税制改革などを新政権が実行するという条件がある。
 元英会話教室チェーン経営者で、現在はSforzaグループオーナーのカルロス・ウィザード・マルチンス氏は、今後数年間で16億レアルの投資を予定していると語る。Sforzaグループは、オーガニック製品のムンド・ヴェルジやファーストフードのピザ・ハット、ケンタッキー・フライドチキンなどをブラジルで展開している。
 また、主要各銀行も来年のGDP成長率予測を上方修正している。ブラデスコ銀行は2・5%から2・8%へ、イタウ・ウニバンコは2・0%から2・5%へと引き上げた。イタウ・ウニバンコ社の主席エコノミスト、マリオ・メスキータ氏は、「金融市場の空気はガラッと変わり、取引の問い合わせも明らかに増えた」と語る。
 個人の預金も扱う商業銀行が市場に好感触を抱いている以上に、投資銀行は強気だ。ブラジル・プルラル銀行は、来年のGDP成長率を3・5%と予測している。同行のロドウフォ・リシェール頭取は、「GDP3・5%成長のためには、社会保障制度改革が不可欠」と語る。
 ブラジル・プルラル銀行は、BMG銀行の12月株式上場に向けた手続きを補助している上、中規模の技術系企業2社の上場に向けて動いてもいる。リシェール頭取はさらに、「当行はブラジルでの活動を拡げたい不動産デベロッパーからも問い合わせを受けている」と語った。
 ピニェイロ・ネット弁護士事務所の企業合併、買収部門主任のフェルナンド・メイラ氏は、「金融市場は確かに盛り上がってはいるが、投資銀行などの反応はやや大げさ。来年は30社が上場するだろうとの見方も出てはいるが、私はそこまで楽観的にはなれない」と語っている。
 メイラ氏は、社会保障制度改革が実現し、中銀の独立性が保たれ、特に大きな波乱も起きなければ、GDPは2・5~3・0%成長すると見ている。

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