《ブラジル》第3四半期の失業率は11・9%に=北東部や黒人系、女性は高め
地理統計院(IBGE)が14日、第3四半期の失業率は11・9%に下がったが、北東部の失業率は14・4%に上り、黒人や褐色(パルド)、女性はより失業率が高いと発表したと同日付現地紙サイトが報じた。同院は、14歳以上で職を探したが見つからなかった人を失業者としている。
州別失業率上位5州は、北部のアマパーが18・3%で1位だった以外は皆、北東部で、セルジッペ17・5%、アラゴアス17・1%、ペルナンブコ16・7%、バイア16・2%となっている。北東部の平均失業率は14・4%で、第2四半期の14・8%を若干下回った。
州別失業率が小さかったのは、サンタカタリーナ6・2%、マット・グロッソ6・7%、マット・グロッソ・ド・スル7・2%だ。南部の平均失業率は7・9%で、第2四半期の8・2%を下回った。
18州と連邦直轄区の失業率は2桁で、21州の失業率は前期とほぼ同じだった。失業率上昇はロライマのみで、11・2%が13・5%になったが、移民流入との関係は定かではない。
失業者1250万人を肌の色別で見ると、褐色52・2%、白人34・7%、黒人12%だった。人口比率は各々、47・9%、42・5%、8・4%だから、褐色や黒人は失業率が高めだ。
また、女性の失業率は13・6%で、男性は10・5%だった。
職探しを諦めた人は478万人(4・3%)おり、前期の483万人より減ったが、マラニョン州は16・6%、アラゴアス州も16%に上る。
正規雇用者は就労者の74・1%で、前期の75・3%を下回った。サンタカタリーナは88・4%、リオ・グランデ・ド・スルは82・8%、サンパウロは81・1%と、正規雇用率が高い。だが、マラニョンは51・1%、ピアウイは54・1%、パライバ54・9%と低率だった。
労働人口の24・2%(2730万人)は、職を探したが見つからない人や就職を諦めた人、職を探したが就職できる状態でなくなった人、就労時間が週40時間未満と短い人だった。
失業期間1年以上の人は約500万人で、失業者の40・4%に上る。内319・7万人(25・6%)は2年以上の失業者で、新記録を更新した。失業期間1カ月未満の人も増えており、雇用回復に懸念が残る。