ジャイール・ボルソナロ次期大統領(社会自由党・PSL)の政権移行チームは、イラン・ゴールドファジン現ブラジル中銀総裁の後任の人選に当たっていると、13、14日付現地紙・サイトが報じた。
13日にブラジリアのブラジル銀行文化センター(CCBB)で行われた政権移行スタッフ会議には、次期政権の経済相就任が内定しているパウロ・ゲデス氏や、エドゥアルド・ボルソナロ、マジョール・オリンポ両下議(共にPSL)らと共に、サンタンデール銀行理事のロベルト・カンポス・ネット氏が参加した。
カンポス氏は次期中銀総裁の有力候補の一人だが、同氏は会合後も記者団の質問には答えず、その場を去った。
また、次期政権の経済政策担当チームは、ブラジル銀行のマルセロ・ラビト総裁の交代や、法務省傘下の経済防衛審議会(Cade)を経済省の下に移す事も検討中だ。
2016年6月に中銀総裁に就任したゴールドファジン氏は、それまで高止まりしていた経済基本金利(Selic)を大きく引き下げた。
同氏就任時のSelicは年14・25%だったが、1年半余りで6・50%になった。今年3月に年6・50%に定めてからの通貨政策委員会(Copom)は、5会合連続で年6・50%を維持している。
ゴールドファジン氏は前回のCopomで、経済の停滞がデフレにつながりかねず、また、経済改革が進まない場合や、国際情勢が新興国に不利になれば、インフレのリスクが高まることなども指摘している。