樹海
大学への司法介入とメディアへの検閲問題
10月31日と今月8日に、表現の自由や言論の自由、知る権利や知らせる義務に関する判決が出た▼10月のは、統一選の決戦投票前に大学内で起きた、思想的に偏ったと見られる活動への司法介入後、大学運営への司法介入や警察導入を禁じた暫定令を最高裁が承認した事だ。同裁は民主主義における多様性の重要性や表現の自由を擁護し、授業内容を査察する行為も禁ずるべきと判断した▼一方、8日は09年に出たエスタード紙への報道規制を解除する判決が出た。同年6月、上院内に300以上の秘密裏の行動があるとして、ジョゼ・サルネイ元大統領の息子のフェルナンド・サルネイ氏が絡んだボイ・バリカ作戦について同紙は報じた。それに対し、サルネイ一家と懇意の判事が翌月、同件に関する報道を規制した▼同紙は報道規制は検閲行為だとし、最高裁に解除を求めた。同件は下級裁判所に回されかけたが、最高裁第2小法廷が同裁で扱う事を支持。リカルド・レヴァンドフスキ判事が8日、報道機関が調査した内容を公表する事を禁ずる行為は表現の自由を阻害し、「軍政時代の報道法は憲法に違反する」とした09年の最高裁判決にも抵触するとの判断を下した▼二つの判決は民主主義国家が保障する基本的権利としての表現の自由を擁護するもので、新聞協会や弁護士会などは一斉に最高裁の判断を賞賛した。国民や学生は知る権利があり、報道機関や教師には知らせる義務がある。様々な立場や意見がある事を認め、尊重する事と、事実を隠蔽する事は違うし、調査した事実を報じる事は虚報で世論を惑わす事とは違う。教育機関や報道機関の役割を再認識させる判決だった。(み)