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《ブラジル》株式上場304社の第3四半期の純利益総額が前年比アップ=国営5社だけで全体の19%

 ブラジルの全上場企業304社の今年第3四半期毎の純利益総額が、5期連続で前年比アップしたと、19日付現地紙が報じた。
 今年第3四半期の304社の純利益の総額は535億8千万レアルで、前年同期比で25・7%増だった。このデータは調査会社エコノマチカ社によるもので、成長は、主に国営企業が牽引している。
 上場国営5社だけで、純利益は101億レアルに上った。前年同期のほぼ倍で、304企業の総額の18・8%だ。国営5社を除いた299社の純利益は、前年同期比16・13%増だった。
 最も目を引いたのは、昨年第3四半期の純利2億6600万レアルに対し、約25倍の66億4400万レアルを計上したペトロブラス社(PB)だ。
 金融コンサル会社、マクロ―セクター社の共同経営者、ファビオ・シウヴェイラ氏は、「対ドルレアル安と、原油価格の1バレル=80ドルライン到達がPBに有利に働いた」と分析している。
 産業部門別で見た場合、純利益の総額が最も大きかったのは銀行部門だ。銀行18社全体の純利益は189億レアルで、前年同期比30%増だった。2位は石油・天然ガス部門の85億レアルで、前年同期比237%増を記録した。「銀行は不況を敏感に察知し、貸付額を抑え、マイナスを少なくする。そして今は、好況のサイクルに早めに乗っている」と分析するエコノミストもいる。
 また、商業部門の純利益は13億3千万レアルで、ほぼ500%増。総額では銀行や石油・天然ガス部門に及ばないが、伸び率ではトップを記録した。