リオ州のフェルナンド・ペゾン知事(民主運動・MDB)が29日早朝にリオ市南部の州知事公邸で無期限拘留され、直近5人の同州知事中、4人目の逮捕者となったと、同日付伯字サイトが報じている。
ペゾン氏の直前のリオ州知事は、セルジオ・カブラウ氏、ロジーナ・ガロチーニョ氏、ベネジタ・ダ・シウヴァ氏、アンソニー・ガロチーニョ氏の4人。この中で逮捕されていないのは、ベネジタ・ダ・シウヴァ氏だけだ。ただし、在任中に逮捕されたのはペゾン氏だけ。
連邦警察はこの日、同州のラヴァ・ジャット作戦から派生したボッカ・デ・ロボ(直訳すると「狼の口」、排水溝の蓋をさす)作戦を決行し、9件の逮捕令状と、31件の家宅捜索令状を執行した。
同知事以外にも6人が逮捕された。その中にはイラン・ペイショット・ジュニオル州建設局長、アフォンソ・ダ・クルス州政府室長、知事の甥のマルセロ・アモリン氏が含まれる。罪状は贈賄、収賄、犯罪組織形成、資金洗浄だ。
29日の作戦は、セルジオ・カブラウ前リオ州知事の〃金庫番〃だった、カルロス・ミランダ氏が行った報奨付供述に基づいている。カブラウ氏は、複数の汚職容疑で裁判中だ。同氏の量刑は合計で禁固170年を超えている。ペゾン知事はカブラウ知事時代に副知事を務めていた。
連邦検察庁特捜局(PGR)は、ペソン知事は自身の会計担当と共謀して汚職を行ったとしている。同知事が2007年から2015年までの間に、月々の賄賂や事業契約額の8%などで、計3900万レアル超の支払いを受けた事を示す証拠書類があるという。
PGR統括下の連邦検察庁(MPF)は、汚職スキームは過去のものではなく、今も機能し続けていたとしている。
ラケル・ドッジPGR長官はペゾン知事逮捕の数時間後に会見を行い、「(ペゾン知事による)極めて重大な犯罪行為があった。犯罪行為は現在も続いているため、同知事の逮捕は避けられなかった」と語った。
リオ州政府広報は、知事の逮捕に関するコメントは発表しないとした。また、次期知事との引継ぎ作業などを含む知事の職務は、自動的にフランシスコ・ドルネレス副知事に引き継がれる。
すでに州議会議長ジョルジ・ピシアーニ氏も逮捕済で、州三権中2人がつかまる異常事態となっている。
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