リオ・グランデ・ド・スル州の連邦第4地域裁(TRF4)は28日、ルーラ、ジウマ政権の重要閣僚で、収賄罪などで服役中のアントニオ・パロッシ氏(元労働者党・PT)に対し、報奨付供述の有効性を認め、禁固刑を自宅軟禁に切り替える判断を下した。29日付現地紙が報じている。
この裁判は10月に行われていたが、判事の一人が見直しを求めたために中断していた。同裁判の報告官のジェブラン・ネット判事は「有効性を認める」としており、判事投票2対1でパロッシ氏の減刑が決まった。
パロッシ氏は、「ルーラはオデブレヒト社と血の契りを交わした」などとして、ジウマ、ルーラ政権の汚職の内幕を暴露していた。この証言の一部は今年の大統領選一次投票の6日前に暴露され、PT候補のフェルナンド・ハダジ氏に大きな打撃を与えた。
パロッシ氏の報奨付供述は昨年も連邦検察庁に対して行われたが、この時は証拠不十分で成立しなかった。
だが、今年の6月に連邦警察を相手に行った証言で司法取引が成立。この時、司法取引を承認したのがジェブラン・ネット判事だった。
同判事はTRF4で行うラヴァ・ジャット裁判の報告官で、今年1月にサンパウロ州海岸部のグアルジャー市の高級三層住宅絡みの収賄や資金洗浄で、ルーラ元大統領に12年1カ月の実刑判決が下された際も、報告官を務めていた。
タグ:PT 汚職 ハダジ ルーラ ラヴァ・ジャット サンパウロ