サンパウロ株式市場指数(Ibovespa)は11月29日、前日比0・51%となる8万9709ポイントで取引を終了、同月5日に記録していた8万9598ポイントを抜いて、史上最高値で取引を終えた。
29日の取引総額は132億レアルで、直近30日間の平均取引額を下回った。
29日のIbovespaは、高速道路運営委託会社のCCR、エコロドヴィア社の上昇が牽引した。
また11月28日に米国のジェローム・パウエル連邦準備制度(FRB)議長が、「米国の政策金利は中立レンジを僅かに下回る」と発言した事を受けて、米国は利上げ傾向にないとの予測が広がったことも、ブラジル株に有利に働いた。
米国の政策金利が上昇した時や、上昇すると見込まれる時は、国際投資家は新興国(ブラジルも含む)から資金を引き上げる動きが起こる。
その逆に、米国の政策金利は上がらないと見込まれると、投資資金は新興国株などに流れる。
また、11月29日のドル/レアル相場は、0・43%ドル高の1ドル=3・8575レアルで引けた。
9月から10月にかけての米ドルは、大統領選の情勢がボルソナロ優勢から当選決定までの流れを追うように、レアルに対して値を下げたが、11月は再び値を戻し、ドル高になった。
また、11月最後の取引となった30日のIbovespaは、、午前11時49分に史上初の9万ポイント超えを記録した。
その後は前日比割れとなる8万9千500ポイント台まで下がったが、再び9万ポイントのラインを突破、午後4時(日本時間12月1日午前3時)時点では、9万29ポイントを付けている。(11月30日付フォーリャ紙などより)