エジソン・ファキン最高裁判事は4日、連邦検察庁の要請に応じ、次期官房長官のオニキス・ロレンゾーニ氏(民主党・DEM)と他の10人の政治家が、食品大手JBSから秘密口座で受けたとされる収賄容疑について捜査を行う許可を出した。5日付エスタード紙が報じている。
この捜査は、JBSの関係者が行ったラヴァ・ジャット作戦(LJ)に関する報奨付供述が基となっている。同社関係者が提出した資料によると、オニキス氏は、2012年に10万レアル、2014年に20万レアルの不正献金をJBSから受けたことになっている。
オニキス氏は2017年5月にインタビューを受けた際、14年の20万レアルの献金分に関して、「10万レアルは確かに受け取った。その金は(14年の)下院議員選挙の時に使った」と証言した。それ以降も証言内容を認めている。
そのことから、オニキス氏の閣僚入りは、「汚職撲滅を掲げるボルソナロ政権のモットーと矛盾する」と、かねてから批判を受けていた。
ファキン判事の判断を受け、オニキス氏は「私にとっては喜ばしいことだ。事実関係をはっきりさせることができるから」と、冷静に答えた。
これに対して、ボルソナロ氏は「心配はしていない」と問題にする様子を示していない。
また、LJの担当判事だったセルジオ・モロ次期法相も、滞在先のスペインのマドリッドで「オニキス氏は信頼に足る人物」だとして、問題視していないことを示した。モロ氏はボルソナロ政権入りを決めた際の記者会見で、オニキス氏を巡る裏金疑惑についても尋ねられたが、「罪を認めて謝ったのだから問題ない」と、これまでのLJでの厳格なイメージを変えかねない発言を行い、話題となっていた。
オニキス氏以外の捜査対象者には、現職下議6人と現職上議3人の名前が含まれている。下議はパウロ・テイシェイラ氏(労働者党・PT)、アルセウ・モレイラ氏(民主運動・MDB)、ジェロニモ・ゴエルゲン氏(進歩党・PP)、マルセロ・カストロ氏(MDB)、ゼー・シウヴァ氏(連帯・SD)、ウェリントン・ファグンデス氏(共和党・PR)。上議はシロ・ノゲイラ氏(PP)、レナン・カリェイロス氏(MDB)、エドゥアルド・ブラガ氏(MDB)だ。テイシェイラ氏は2010年の選挙、それ以外は14年の選挙での裏金疑惑で捜査を受けることになる。
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