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61の団体、個人に感謝状授与=110周年を支えた功労者に

式典の様子

式典の様子

 ブラジル日本移民110周年祭典委員会(菊地義治実行委員長)は、祭典事業に協賛、協力した61団体、個人に対する「感謝状授与式」を行った。エドアルドのディナーショーの前に催され、出席した40人に授与された。
 「時が経つのは早いもので、祭典事業が始まりを告げた新年会が昨日のことのように思い出されます」。嵐のように過ぎ去った一年を呉屋春美文協会長はこう振返った。
 「記念事業を組織するのも、その資金を調達するのも大きな挑戦だった。でも、皆さんの最大限の献身により、目標を達成することができた。皆さん一人一人の協力あってこそ」と関係者に謝意を述べた。
 授与式では、5万枚が販売された協力券の景品を贈呈したトヨタ、ホンダ、ファスト・ショップをはじめとした企業の他、個人では最高額となる100万レアルを国士舘再開発事業に寄付した故・原沢和夫氏の家族らに感謝状が手渡された。
 受賞者を代表して下本八郎元サンパウロ州議が挨拶。、菊地実行委員長は今回のショーの収益の一部を、憩の園、文協、援協の三団体に寄付した。
 菊地実行委員長は「表彰された方々は志が篤く、善意で寄付して下さった。先人の意思を引継ぎ、皆さん一人一人が110周年を盛り上げて下さった」と深甚なる謝意を述べた。
 「こうした協力は日本の精神文化の賜物。若者が率先して協力してくれた」と話し、「日系社会は120年、200年と続いてゆく。彼らが新たなブラジルを築き上げ、日伯交流親善を担っていって欲しい」と期待を寄せた。
 野口総領事も「110周年には、多くの若手ボランティアの参加があった。この献身の伝統は永遠に引継がれていく」と賞賛。来年の今上陛下ご退位、20年東京五輪に言及し、「日本と日系社会の繁栄のために協同していきましょう」と呼びかけた。
 出席した故・原沢氏の妻・周子さん(91、奈良)は「戦後移民でやってきた主人は、コロニアに大変お世話になり、コロニアを愛していた。もし生きていれば、国士舘再開発事業に寄付しただろうと思い、家族と相談の上で寄付を決めました」と胸中を吐露した。