今上天皇陛下としては最後となる『天皇お誕生日祝賀会』が5日午前9時、移民史料館9階にある若き日の両陛下を描いた肖像画の前で今年も開催され、約50人が参加した。文協、援協、県連、アリアンサ、熟連などが共催した。
日伯両国歌を文協合唱団の主導で唱和した後、呉屋春美文協会長は「日本移民110周年の今年、眞子内親王殿下にご来伯頂き、5州14都市を回っていただき、本当にありがたい」と前置きし、「今上天皇陛下の最後のお誕生日祝賀会を、こうして祝っているかと思うと胸に迫るものがあります。ブラジルを3度もご訪問いただいたのは日系人として大きな誇り。85歳、本当におめでとうございます。そして、ありがとうございました。上皇となられても、ご長寿をまっとうされるようお祈りいたします」としみじみ述べた。
続いて、在聖総領事館の楠彰首席領事は「天皇陛下は23日に85歳の誕生日をお迎えになる。1月にご在位30周年を迎えられ、4月30日にご退位、5月1日から皇太子殿下が天皇に即位されます。皇太子殿下は2008年の移民百周年でご来伯されました。地理的にこれほど遠いのに、皇室がたびたびご訪問されるのは、ブラジル以外にない。日系社会に寄せられるお気持ちは、来年以降もまちがいなくお変わりがないと思います」と語った。
県連を代表して川合昭副会長がバンザイの音頭をとり、天皇皇后両陛下の肖像画の前で、全員で三唱した。ほかにアリアンサ、110周年実行委員会、沖縄県人会、JICAブラジル事務所、熟連クラブ連合会などの代表らが参加し、なごやかに歓談会となった。
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天皇お誕生日祝賀会の後、呉屋春美文協会長に「いつも天皇皇后両陛下の肖像画の前で祝賀会をやっていますが、来年からはどうするのですか?」と尋ねると、「来年は改元の年なので、お誕生日会はないのでは。さ来年までに、皇太子殿下の肖像画とか、お写真とか、なにか考えなくてはいけませんね。まだ時間がありますから考えます」とのこと。ちなみに来年5月に天皇に即位される現皇太子徳仁親王のお誕生日は1960年2月23日。再来年から、この行事は2月開催になりそうだ。