リオ州検察局とリオ州市警が10日、リオ州ラヴァ・ジャット作戦(LJ)の一環のアラメダ作戦で、ニテロイ市現職市長のロドリゴ・ネヴェス氏(民主労働党・PDT)らを横領や贈収賄の嫌疑で逮捕したと同日付現地紙サイトが報じた。
警察によると、同市長は14~18年に同市がバス会社に払った無料利用者分の補助金の2割、計1千万レアルを横領していたという。この嫌疑は、同州乗客輸送会社連盟元役員のマルセロ・トラッサ容疑者の報奨付供述で明らかにされた。
警察はこの日、ネヴェス市長と、同市事業局元局長のドミシオ・マスカレニャス・デ・アンドラデ容疑者、トランス・オセアニコ社長でヴィアサン・ペンドチバ共同経営者のジョアン・カルロスフェリックス・テイシェイラ容疑者、トランスニット社長でアウト・ロタサン・インガ共同経営者のジョアン・ドス・アンジョス・シウヴァ・ソアレス容疑者が逮捕された。トラッサ容疑者は報奨付供述を行った事で、逮捕を免れたが、5人は公金横領と贈収賄の罪に問われている。
今回の作戦では、これら4人への捕令令状と、市役所や同市で運行しているバス会社8社の本部など、19カ所の家宅捜索令状が出ていた。
ネヴェス市長は午前8時半に自宅から連行されて、同9時5分にリオ市北部の市警本部(シダーデ・ダ・ポリシア)に着いたが、賄賂を受け取った事はないと嫌疑を全面的に否定した。また、逮捕令状を突きつけられて気分が悪くなり、市警本部で、PDT下議で医師のシコ・ダンジェロ氏の手当てを受けた。
同市では、公立校生徒や高齢者、特別な配慮の必要な人がバスを無料で利用出来る。バス会社は該当する利用者の数を報告して補助金を受け取るが、20%分が水増し請求されていた。検察はネヴェス市長をこの犯罪集団の首領とみている。
ネヴェス市長は1997年に労働者党(PT)の市議となり、3期目の2006年に州議選に出馬し当選。2期目の12年には市長選に出馬して当選。現在は2期目を務めている最中だ。
ネヴェス市長には、市と提携する事業の入札で企業側に便宜を図った嫌疑や、選挙時の裏金受領の嫌疑もかかっている。