火災で甚大な被害が出たリオの国立博物館が10日、焼け跡の中から約1500点の展示品の復旧に成功したと発表した。11日付現地紙が報じている。
帝政時代に建造された建物を利用し、国内外で発見された考古学的にも重要な資料が多数収められていたことで知られる同博物館は、9月2日に火災で大部分が焼失。2千万点ともいわれた貯蔵物の多くを失っていた。
その後は、10人の専門家をリーダーとし、47人の職員、3人の協力者を中心に、瓦礫の撤去作業と貯蔵物発掘作業が並行して進められていたが、10日に行われた発表によると、これまでに1500点の復旧に成功したという。
その中には先住民の女性が20世紀初頭に作ったとされる陶製の人形や矢じり、ブラジル最後の皇帝ドン・ペドロ2世の所有物で、ペルーで見つかった石器時代の花瓶などがあるという。
また、博物館側はこの日、ドイツ政府が同博物館に、資料整理や復旧のために必要なコンピューターや資材購入のために19万ユーロ(84万5千レアル)の資金援助を行ったことも発表した。