サンパウロ市の夏の風物詩として知られる「第50回東洋祭り」が今月1、2日に、リベルダーデ日本広場を中心に開催された。リベルダーデ文化福祉協会(ACAL、池崎博文会長)主催。
1日午後2時、ガルボン・ブエノ街の大鳥居の下で、南米神宮の逢坂和男宮司により祭祀が執り行われた。日系団体要人らは玉串奉奠を行って儀式を終えると、「龍踊り」が先導する形で広場まで移動した。
「もってこーい。もってこーい」――若さ漲る長崎県人会青年らの号令と共に龍が力強く動きはじめると、騒がしく行き交っていた群集もぴたりと歩みを止め、一斉に写真を取りはじめた。
その後、特設舞台で行われた開会式で池崎会長は、「この祭りは、東洋街を訪れるお客さんに一年間の感謝を表したものだ」と説明。広場改名にも触れて「リベルダーデ日本広場の名に恥じないよう、この街がサンパウロの模範となるよう団結していかなければならない」と話した。さらに今月31日に年末の餅つき祭りについて、「2万袋の餅とお雑煮を無料配布する」と案内した。
続いて、日系団体を代表して山田康夫県連会長、ブラジル日本移民110周年の菊地実行委員長が挨拶。最後に、野口泰在聖総領事は、「この広場が、日系社会の統合のみならず東洋人社会の統合、さらには、ブラジルにおける多民族文化の象徴となることを願いたい」と挨拶した。
なお、同祭では30以上の屋台が軒を連ね、盛り沢山の日本文化が2日間に渡って披露された。新年に向けて手作りした門松も限定販売されるなど、多くの人で賑わいを見せていた。