ブラジル中銀は、11、12日に行われた通貨政策委員会(Copom)で、経済基本金利(Selic)を年利6・5%に据え置く事を決めたと、13日付現地各紙が報じた。
Selicは、今年3月に史上最低となる年利6・50%に設定されて以来、6会合連続で据え置きとなった。
中銀はブラジル経済の現状を、回復は非常に緩やかで、多くのインフレ指標は、許容範囲に収まるレベルと評価。年明けの新政権発足後も、少なくとも最初の数カ月はSelicも今の数値で据え置かれるだろうとした。
Selicは史上最低レベルではあるが、政策金利からインフレ率を引いた実質金利は、年利2・83%で、世界で6番目の高さだ。(1位はアルゼンチンの14・52%)
中銀はインフレ動向を常に注視しており、インフレ率が高すぎればSelicを上げ、経済の過熱を冷ます。逆に、インフレが政府目標の範囲内に収まっていれば、経済活性化策としてSelicを下げる。
Copom終了後にSelicの値と同時に出される経済講評には、10月末の前回会合以降、経済の停滞と、それによるインフレ率低下の可能性が見られたと書かれていた。
講評では、財政改革を急がないと、インフレが高まる可能性が出てくるし、国外での経済危機が起こったら、ブラジルのインフレ率も高くなる危険性があるとも記された。
なお、次回のCopomは年明けの2月5、6日に予定されている。