公教育に相撲を試験的に導入しているスザノ市で、地域の市立コレジオ3校の生徒が参加する「第6回学校間親善相撲大会」が9日、市内のプロフェソール・マノル・フェレイラ・フィーリョ校の簡易土俵で開催された。
同市では、世界相撲選手権大会で二大会連続銀メダルを獲得したルシアーナ・ワタナベさんが発起人となり、市教育局が相撲の教育的効果に着目して、公教育に相撲を導入するプログラムが実施されている。ほぼ100%がブラジル人生徒だ。
幼少年強化を目的とした今大会には、コレジオに通う9年生までの生徒約1千人が参加し、年齢別に分かれて勝敗を競った。当日はスザノ文化協会会長、同市役所事務局長でもある勝亦レイナルド孝氏が市長代理として出席した。
今年9月から、同市で相撲指導をしているJICAボランティアの飯田浩之さん(23、茨城県)は、「指導を始めた当初は、押せば勝てるのにしがみついて投げ合いする子供が多かった。だが、遊びを入れながら押す基礎練習を繰り返し、しがみつく相撲からだいぶ変わってきた」と手応えを語る。
ブラジル相撲連盟の大瀧多喜男理事は「大会には子供に連れ添って、たくさんの父兄が来てくれた」と話し、伯相撲界の活性化に期待を寄せた。