リオ州検察局とリオ州警察(市警、軍警)が13日、5月に起きた積荷強盗で、強盗が捨て置いて逃げた積荷を盗んだとされる軍警12人を逮捕し、55件の家宅捜索令状を執行した。
軍警らに嫌疑がかけられたのは、5月3日に起きた積荷強盗事件だ。国道101号線で肉を積んだ冷凍輸送車2台を襲った強盗団は、サンゴンサロの軍警第7大隊の警察車両が近づいて来るのを見、トラックを放置して逃げた。
ところが、軍警達は、残されたトラックや積荷をすぐに警察署に運ぶのではなく、他の警察車両を呼ぶと、個人の車、レンタルトラックまで使って積荷を運び出し、トラックをほぼ空にした。
軍警達がサンゴンサロ区マトゥアー署に積荷強盗が起きたと報告したのは、強盗達が逃げ出してから3時間以上経ってからで、残っていた積荷は10箱(180キロ)だけだったという。トラックが当時積載していた肉や加工品は12トン、8万8千レアル相当とされている。同件は当初、一般の積荷強盗事件として処理された。
だが、強盗団は翌日も101号線でトラックを襲い、非番の日を利用して積荷の警備を行っていた軍警2人が被弾。重傷だった1人は、病院で息を引き取った。
市警は、この事件を契機に同地域で起きた強盗事件の実態解明を開始。その過程で、5月3日の強盗事件で積荷を持ち去ったのは軍警達であった事が判明したという。
市警によると、5月3日に放棄されたトラックの積荷は、強盗事件発生の通報で現場に駆けつけた警官や、彼らから連絡を受けた現・元警官らが、13回も行き来して運び出したという。使われた車の中には、複数回往復した車もあった。
市警では、盗まれた商品の一部が、リオ大都市圏のマリカー市イノアン区のスーパーマーケットに持ち込まれた事を突き止めており、この店が常に盗品を受け取る役を果たしていたのか、その他にも盗品を買い取っていた店などがあるのかなどの捜査を継続する。
13日に出た軍警への逮捕令状は14件で、12人は逮捕されたが、1人は逃亡中だ。また、残る1人は、逮捕令状を手にした市警と軍警がサンゴンサロの軍警大隊に到着した時には死亡していた。この警官は事件の真相発覚を知り、自殺したと見られている。
サンゴンサロの軍警大隊は、2011年8月にニテロイ市で起きたパトリシア・アシオリ判事殺害事件など、所属軍警の関与が疑われ、告発された事件が複数ある。(13日付G1サイトより)
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