今年3月14日に起きた、リオ市議(当時)のマリエーレ・フランコ氏(社会主義自由党・PSOL)と運転手のアンデルソン・ゴメス氏の殺害事件に関し、リオ州保安局長のリシャルジ・ヌーネス氏が、「ミリシア(犯罪者による民兵組織)が2017年から計画していたことだった」と明かした。それと同時に、この件に関する捜査から、新たな動きが明らかになってきた。14日付エスタード紙が報じている。
ヌーネス局長は、リオ州の治安部門に関する直接統治令発令後の2月27日に、現在の任務についた。
だが、マリエーレ氏殺害事件に関しては、エスタード紙取材陣に「あれは我々が任務につく以前から企てられていたものだ」として、あの事件は軍に対する挑発行為ではないとの見方を示した。
同局長によると、マリエーレ氏殺害計画は2017年末から既に存在していたという。計画立案は、リオ西部で利権を得ていた人たちによって行われたという。彼らは、マリエーレ氏が当該地域の住民たちにとって、新たなリーダー的な存在になっていたことを疎ましく思い、これまでの権益を失うことを恐れていたという。
「利権を得ていた人たち」の中身は様々で、既に7月に殺害容疑者の一味として逮捕されているアラン・デ・モウラ・ノゲイラ容疑者は軍警、ルイス・クラウジオ・フェレイラ・バルボーザ容疑者は元消防隊員だ。
また、リオ市議のマルセロ・シシリアーノ氏(人道社会党・PHS)も、事件発生直後から関与を疑われており、14日午前中も、リオ市警とリオ検察局が、同市西部のバーラ・ダ・チジュッカにある同氏の自宅の家宅捜索を行った。また、シシリアーノ氏も警察著に出頭し、事情聴取に応じた。
14日の動きは、13日に行われた、リオ州内4市とミナス州のジュイス・デ・フォーラ市で行われた市警の特別作戦に次ぐものだ。
他方、12日に警察は、マリエーレ氏が補佐していた同党のリオ州議、マルセロ・フレイショ氏に、同氏に対する暗殺計画があると警告した。その計画は、フレイショ氏が15日に私立教員組合でPSOL関係者と行う予定だった会合を狙っていたもので、警察などからの通達を受け、会合は中止された。
ヌーネス局長は、任期中(12月31日まで)にマリエーレ氏の殺害指示者や殺害犯を逮捕できるかとの質問には、「自分の一存では決まらない」と答えた。さらに、「容疑者は既に殺されているか」との問いには、「その可能性は十分ありえる」と答えている。