ウルグアイのモンテビデオでのメルコスル首脳会議に出席していたミシェル・テメル大統領(民主運動・MDB)に代わり、大統領代行を務めたロドリゴ・マイア下院議長(民主党・DEM)は18日、財政責任法(LRF)を緩和する法律を裁可したと、20日付ブラジル各紙が報じた。
緩和されたのは、国内5500以上の市が対象のLRFだ。これで、その年の税収が前年度から10%下がった場合は、職員給与の支払い額が法定上限である、税収の60%を超えても、各市長は罰則を受けなくなる。
大統領府によると、テメル大統領自身は財務省、企画省の勧めに従い、議会を通過してきたこの法案に拒否権を行使するつもりだったという。裁可か拒否かの判断の期日は28日だった。
マイア大統領代行の裁可により、LRF緩和法は18日中に官報特別版に記載された。
大統領府は19日、マイア大統領代行は下院からの報告書を検討し、LRFに調整を加えただけで、これがLRFの緩和を示すものではないとの声明を発表した。
下院の分析によると、ブラジル全体では1752の市がLRFの規定を破る可能性があるという。
全国自治体連合(CNM)によると、2016年のデータでは、職員給与が法定上限に達していた市が28・5%、法定上限を超えていた市は26・1%あったという。