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東西南北

 本面で報じているように、最高裁のアウレーリオ判事の出した判断は、ブラジルを19日の日中から夜にかけて騒然とさせたが、トフォリ長官が事態を収拾することとなった。皮肉にも、元々、「ルーラ元大統領に最も関係が深い」と言われていたのが同長官で、年齢も最高裁内では下から2番目と若い。16年11月の「2審判決後に刑執行か」の審理の時も、18年4月の「ルーラ氏に人身保護適用か」の審理の時も、実はアウレーリオ判事と同意見の投票を行っている。逆に、アウレーリオ判事は最高裁内で2番目の高齢で、それまでは余り政党寄りの傾向を指摘されていなかった。立場が変わると判断にも影響するものか。
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 18日夜9時頃、サンパウロ州クバトンで、48歳の軍警、シジネイ・デ・ソウザさん(48)が、近隣住民を強盗から救おうとして殺された。ソウザさんは自宅の車庫に車を入れようとしているとき、近くに住む31歳の男性が強盗に恐喝されている姿を目撃した。ソウザさんは車の中で銃を手にとり、現場に向かおうとしたが、車から降りようとした際に、それに気付いた強盗たちから3発を浴びた。犯人らは逃走中だ。恐喝されていた隣人の息子(4)も近くに居合わせたという。
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 クリスマスさえ来ていないというのに、巨大人形で知られる北東部のペルナンブッコ州オリンダではもう、カーニバルの準備が進んでいる。中でも、「時の人」を象徴して作る人形では、ボルソナロ次期大統領の巨大人形が完成し、話題となっている。ただ、同州はPT支持者が多いだけに、担ぎ手は「皆から嫌われないか心配だ」と語っているとか。