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東西南北

 暑い真っ只中に入った年末のブラジル。この季節は毎年、疾病が気になるところだが、26日付現地紙によると、サンパウロ州では2018年に73人がH1N1型のインフルエンザで命を落としたという。流行した2016年こそ153人の死者を出したが、17年にはわずか1人に落ちていただけに、再びぶり返したといったところか。年齢別に見ると罹患者の大半は高齢者だが、50代も増えているという。また、「サンパウロ州ではわずか10%の州民しか予防接種を受けていない」というデータもあるように、油断をしている人も少なくないとか。「まさか」が起きないためにも、事前の心がけはやはり必要か。
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 クリスマス直前の23~24日に雨が多く降ったことで、カンタレイラ水系の12月の降水量は26日午前9時現在で175ミリまで上昇。水位も39%台に乗り、40%に回復するまでもう少しのところまで来ている。年末の予報だと、明日28日まではにわか雨などの恐れがあるものの、それ以降は年内いっぱい晴れそうで、次に本格的に雨が降るのは、年が明けて数日経ったあたりだという。春先の降雨が順調だっただけに、夏も続いてほしいところ。
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 本号が今年最後の発行となる本紙だが、年が明ければ、ボルソナロ大統領による新政権がはじまる。13年頃からの5~6年はある意味、動乱期ともいえたブラジルだが、新大統領の就任と共に安定に向かうのか、それともさらに激動に富んだものとなるのか。それは現状ではわからない。ただ、端境期の今は、あえて何も考えず、一息つくのもいいかも。良いお年を。