「2019年度にっけい文学賞」に選ばれた栗山舎人氏著『ある移民の生涯』は、いくつもの短編と随筆からなる作品集。渡伯して間もない移住者の心境や、日本人がたくさん住んでいた頃の東洋街など、ブラジル暮らしが長い者には懐かしい風景がよみがえる。雨が続くここ数日、ふだん読書から遠ざかっている人には、この文学賞はコロニア文学を手に取ってみ ...
続きを読む »11月 2019の記事一覧
臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(167)
投獄や情報機関、社会、政治家たちの臣道聯盟に対する激しい追及にもかかわらず、まるで何事も起らなかったかのように、何人かの聯盟のメンバーは日本の勝利をかたくなに信じ、犯罪により組織の活動を続けようとした。終戦後1年経ったころ、警察は日本大使館宛の書類を手にした。内容は次のようなものだった。 「我々は終戦1年を迎え、母国から遠く ...
続きを読む »ルーラ釈放は最高裁が悪いのか?
ブラジル最高裁が7日、「2審有罪で刑執行」派が5対6で「刑執行反対」派に負けた。これを受けてルーラ元大統領が釈放され、世間がざわついている。ムリもない。ところが、グローボTV局はあえて大騒ぎせず、「なにか裏にあるのでは?」とかえって不気味な雰囲気を醸し出している。 ルーラ釈放を受け、来年の地方統一選挙、3年後の大統領選挙に向 ...
続きを読む »《ブラジル北東部》原油汚染の健康被害70件=被害者の3割は清掃ボランティア
ブラジル保健省が7日、原油漂着が起きた北東部9州の内、健康被害が報告されているのは、3州70件で、公共衛生上のリスクは小さいと発表した。 保健省によると、健康被害が報告されているのは、ペルナンブコ州66件、セアラー州1件、バイア州3件の70件のみで、他の6州からは具体的な被害報告は出ていない。ペルナンブコ州ではこの他にも31 ...
続きを読む »《ブラジルサッカー》フラメンゴ、18歳のFWが終了間際に決勝点=2位パルメイラスとのマッチレースは続く
11月6、7日にブラジル全国選手権1部リーグ第31節が行われ、2位のパルメイラス、首位のフラメンゴは共に勝利。勝ち点差は8のままで、第32節に臨む。 フラメンゴに先駆け、6日に試合を行ったパルメイラスは、敵地のヴァスコ・ダ・ガマ戦で2対1と勝利。翌7日に試合を行うフラメンゴに、暫定ながら勝ち点差5に詰め寄った。 追うパルメ ...
続きを読む »《ブラジル》国際ジャーナリストのグリーンウォルド氏、極右司会者に殴られる=ラジオ番組の生放送中に
現在、リオ市在住の米国の著名ジャーナリスト、グレン・グリーンウォルド氏(52)が8日、ラジオ番組の生放送中に、番組司会をつとめる極右ジャーナリストに殴られる被害を受けた。 グリーンウォルド氏は2013年、米国のアメリカ国家安全保障局(NSA)の諜報活動を暴露したエドゥアルド・スノーデン氏から受け取った内部文書の暴露報道を行っ ...
続きを読む »《ブラジル》最高裁が「2審で刑執行」を否決=トフォリ長官の最終票で決着=ヴァザ・ジャット報道や威嚇が反発招き=ルーラの釈放はどうなる?
9日、「第2審の有罪で刑執行か否か」の最高裁審理が終わり、判事投票の末、同裁が2016年10月に出していた、2審後の刑執行が6対5で否決された。これで、パラナ州連邦警察に収監中のルーラ元大統領が釈放される可能性も出てきた。8日付現地紙が報じている。 10月23日までの時点では4対3で2審後の刑執行賛成派がリードしていた。この ...
続きを読む »《ブラジル政府》対キューバ制裁に初めて賛成=国連総会決議で方針転換=同じ立場は米、イスラエルだけ
7日に米国ニューヨークで開かれた国連総会で、米国がとっている対キューバ制裁を解くように求める決議案が採決され、賛成187、反対3、棄権2で承認された。同決議案は1992年以降、毎年、賛成多数で承認されていたが、常に賛成してきたブラジルが、今回初めて反対に回ったと、7、8日付ブラジル各紙、サイトが報じた。 同決議案に反対したの ...
続きを読む »《ブラジル》先住民リーダーらが首都でデモ=不法侵入や森の守護者殺害に抗議
1日にマラニョン州で起きた「森の守護者」殺害事件や居住地への侵入に抗議するため、先住民リーダー達が7日にブラジリアで抗議デモを行ったと7、8日付現地紙、サイトが報じた。 デモに参加したのは、グァジャジャラ族やスルイ・アイケワラ族、グアラニ・ミブヤ族など、10を超える先住民部族のリーダー達だ。彼らの要求の中心は、基準見直し過程 ...
続きを読む »《サンパウロ市》プラスチック製使い捨て食器禁止へ=罰金は最大で8千レアル
サンパウロ市議会は7日、市内のバー、ホテル、レストラン、その他の商業施設で、使い捨てのプラスチックコップや食器を使うことを禁じる条例を承認した。8日付現地各紙が報じている。 これにより、石油化学系合成樹脂のプラスチック製使い捨て食器(ナイフやフォーク、コップ、皿、飲料類を混ぜる棒)は使えなくなり、陶器、金属製、もしくは捨てて ...
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