ニッケイ新聞読者の皆様、あけましておめでとうございます。
旧年中はブラジル日本文化福祉協会およびブラジル日本移民110周年記念祭典委員会に対し、温かいご理解ご協力を頂き、誠にありがとうございました。
昨年は、ブラジル日本移民110周年を記念する祭典がブラジル各地で開催され、先駆者のご尽力に深い敬意と感謝の意を表し、またそれを通してブラジル日系社会が一致団結を成し得た大変有意義な一年となりました。
何より、皇室から眞子内親王殿下によるブラジルご訪問を賜りましたことが、ブラジル日本移民110周年記念祭典をより崇高で感動的なものへと高められた、大きな要因となりました。その中でも特に、移民の父とされる上塚周平植民地入植100周年記念式典へのご臨席、および皇室より初となるカフェランジアの平野植民地をご訪問下さいましたことは、ブラジル日系社会にとって大変意義深いことでございました。
それ以外にも、リオデジャネイロ、ロンドリーナ、ロランジア、マリンガ、カンピーナス、マリリア、ノロエステのリンスとアラサツーバ、そしてマナウス、ベレン、トメアスーにもお立ち寄り下さり、各地の慰霊碑の前で深々と頭を垂れて鎮魂の祈りを捧げられる眞子内親王殿下の真摯なお姿に、多くの人々が心を打たれました。
ここサンパウロにおきましても、日本祭り会場での記念式典が盛会裏に挙行できましたことは、眞子内親王殿下のご臨席はもとより、皆様のご協力のお陰だと心から感謝しております。この場をお借りいたしまして、改めてお礼申し上げます。
さて、今年2019年は亥の年にあたります。亥は12ある干支の最後、12番目の干支として「新たに始まる次のステージに向けた準備期間にあたる」と聞いています。文協といたしましても、亥の干支の意味にちなんで、次のブラジル日本移民120周年、130周年に向けての準備を始めたいと考えております。
そのために昨年皆様にご協力頂いたリッファ(協力券)の購入、販売および寄附帳へのご賛同による収益金をもって、サンロッケ市の国士舘大学スポーツセンター(仮称:文協総合センター)をブラジル日本移民110周年記念の遺産として整備いたします。
特に若い世代が楽しんでここを利用することによって、新しい出会いや活動の幅を広げ活性化する中に、次世代の日系社会を率いる若いリーダーも多く誕生することを期待しております。
最後になりましたが、ニッケイ新聞読者のみなさまのご健勝と益々のご発展を心よりお祈りし、新年のご挨拶とさせていただきます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
ブラジル日本文化福祉協会
会長 呉屋 春美