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ブラジル株=年初の取引で9万P突破=新政権へのご祝儀相場?

新政権発足後初の金融市場は株もレアルも大きく値を上げた。(参考画像・Marcos Santos/USP Imagens)

新政権発足後初の金融市場は株もレアルも大きく値を上げた。(参考画像・Marcos Santos/USP Imagens)

 ボルソナロ政権発足後初の金融市場取引が2日に行われ、ブラジルの株式市場とレアル価は、共に大きく値を上げたと、3日付現地各紙が報じた。
 サンパウロ市株式市場指数(Ibovespa)は、昨年最後の取引を8万7887ポイント(P)で終了していたが、今年の初取引となった2日は3・56%上昇の9万1135Pで終了した。終値が9万Pを超えたのは史上初だ。
 この流れは為替相場でも同様で、2日の為替相場は、昨年末比で1・83%ドル安となる1ドル=3・804レで終了した。これは、昨年11月21日以来のドル安水準だ。
 3日付現地紙は、要因として、ロドリゴ・マイア下院議長再選に向け、下院最大勢力の社会自由党(PSL)との協力関係が発表された事を指摘している。「マイア議長再選の可能性が高まった事で、ボルソナロ政権の目指す社会保障制度改革成立の可能性が高まれば、ブラジル経済に好影響」と投資家筋が予測し、株もレアルも買いが入ったという見立てだ。
 パウロ・ゲデス新経済相が2日に行った就任演説で公社民営化の推進を強調した事で、エレトロブラス株も、通常株が20・72%、優先株も14・52%と大幅に値を上げた。
 また、1日にはボルソナロ政権の〃初仕事〃として、法定最低賃金が昨年までの954レアルから998レアルへと引き上げられた。
 これは、前テメル政権下で承認された今年度予算案で想定されていた1006レアルより低い上げ幅だ。法定最低賃金が1レアル下がると、政府歳出も約3億レアル下がるため、「予定より低い上げ幅になった事は、財政健全化のためには好ましい」と解釈された事も、株価に影響した可能性がある。