昨年末、クリスマス直前の悲劇として報じられた、サンパウロ市地下鉄1号線のトンネルでの3歳児の事故死に関し、駅側がトンネル捜査の許可を出すのに1時間を要していたことが判明した。4日付現地紙、サイトが報じている。
ルアン・シウヴァ・オリヴェイラちゃんの死亡事故は、昨年12月23日にサンパウロ市地下鉄1号線サンタクルス駅で起きた。だが、もし、駅側の対応がもう少し早ければ、同君の命は助かっていたのではと指摘され始めている。
地下鉄側は11時7分に、「サンタクルス駅でルアンちゃんが一人で降りた」との通報を受け取った。ルアンちゃんは両親と海に行くため、1号線でジャバクアラ方面に向かっていたが、同駅で母の膝から滑り下り、しまりかけた電車の扉をすり抜けて飛び出してしまい、プラットホームでひとりきりになった。
駅員らは駅構内や5号線のプラットホーム、同駅に隣接するショッピングセンターなどを探したが、見つからないため、「トンネルに落ちたのでは」と判断した捜査担当者が駅にトンネル内の捜査願いを出した。だが、その許可が下りるのに時間がかかり、12時8分にやっと許可が出た。
12時22分、機関士から線路の枕木の間に倒れているルアンちゃんを見たとの連絡が入り、12時44分にその位置を確認。プラットホームに着いたのは58分で、まだ命があったが、頭部に負傷しており、病院で息絶えた。
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