サンパウロ市は今年、都市不動産所有税(IPTU)を3・5%引き上げると、5日付現地各紙は報じた。
ブルーノ・コーヴァスサンパウロ市政(民主社会党・PSDB)下の市財務局によると、引き上げ幅は、咋年のインフレ率に則ったとしている。これにより、昨年の支払いが500レアルだった人は517・5レ、1千レだった人は1035レになる。
IPTUは市税で、10回分割で支払う事が出来る。分割払いの最初の期限は、今年2月だ。
初回分割分の支払い期日までに1年分を一括で支払うと、3%の割引が得られる。年間総額が500レなら、分割10回払いの場合は各回50レずつ、2月に一括払いする場合は3%引きの485レだ。
この制度は、ジョアン・ドリア前市政でも採用されていた。初回分割分または、割引付きの一括払いの場合の期日は2月だが、日付は物件ごとに異なるので注意が必要だ。市民の手元には、分割払いの1回目の支払い票と一括の支払い票の二つが届くので、どちらかを選択して支払う。
サンパウロ市役所によると、今年は全市で107万人に及ぶIPTU支払い免除者が出る。
支払い免除対象者は、不動産を1件しか所有しておらず、月収が5最低賃金以下の年金または各種恩給受給者、文化団体などだ。滞納者の名は、市公共部門に対する不払い者台帳(Cadin)に記載される。
昨年、サンパウロ州知事選出馬を目論んでいたジョアン・ドリア市長(当時)は、IPTUの引き上げを、インフレ率と同等の増額にとどめ、実質的な値上げを行わなかった。