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ブラジルが国連移民協定からの離脱発表=「受け入れの是非、条件は自分で決める」と大統領

移民協定離脱翌日のボルソナロ大統領のつぶやき(twitter @jairbolsonaroより)

移民協定離脱翌日のボルソナロ大統領のつぶやき(twitter @jairbolsonaroより)

 ブラジル政府は8日、昨年12月にモロッコで採択され、前テメル政権も署名した国連移民協定からの離脱を宣言したと、9日付現地各紙が報じた。
 新政権発足後8日足らずでの離脱は、ブラジル政府が移民問題に関する国際協調路線から一線を画そうとする意思の表れではないかとの見方が、国連内には広がっている。
 12月に採択された同協定は、世界に広がる難民・移民問題に対する国連としての姿勢表明として、諸国がほぼ2年かけて練り上げたものだ。この協定には、移民者の人権や人身売買に対抗する意思、避難先の国での難民の社会統合などについてが定められている。協定は、国家主権を損なうような性質のものではなく、特定の国に移民、難民の受け入れを強制することもない。
 エルネスト・アラウージョ外相は就任前の昨年12月からこの協定を批判しており、「この協定は、移民問題を扱う上で有効ではない」と語っていた。
 国連移民協定離脱の翌日、ボルソナロ大統領はツイッターに、「ブラジルは助けを求める人々への援助を拒むわけではない。だが、無制限に移民を受け入れるというわけにはいかない。受け入れの基準を定めるのは我が国自身で、外圧は関係ない。誰だって自宅に客人を招きいれる時、人となりを判断する。同じ事を国家が行って何が悪いのだろうか」と書き込んでいる。