2019年に入り、各県人会の周年行事の予定が徐々に固まりつつある。今年は北海道、青森県、長野県、福井県、和歌山県、宮崎県の6県が創立記念の節目を迎える。うち、福井県以外の各県人会は式典を行う予定。11県が記念式典を開催した昨年より落ち着いた年にはなるが、関係者には今年も忙しい8月~11月になりそうだ。記念誌を作成する県人会もあり、母県との連絡を密にして念入りに準備を進めている。
北海道協会(大沼宣信会長)は、「移住100周年、創立80周年記念式典」を8月24日に同会館で執り行う予定。同会は昨年から北海道の安平町を訪問し、移住100周年記念式典で2009年と同様に大型雪だるまを送ってもらいジャパン・ハウスで展示する企画を進めていた。
しかし、同地を震度6強の地震による土砂崩れが襲った。急きょ「北海道安平町震災支援イベント」を行って義捐金を送るなど、母県との絆の強さを見せ付けつつも、大きな被害があっただけに、母県からの慶祝団は現在調整中だ。今後の総会などで随時明らかにされていく予定だ。
青森県人会(名和幸子会長)は「創立65周年記念式典」を同会館で行う予定だ。日程は未定だが、通常は創立月の10月に記念式典を行っている。名和会長は「やるか迷っていたが、やらないと県人会のつながりも薄くなってしまう」と説明。式典を通じて会員の結束力を高める目的で開催を決定し、日本からの慶祝団は調整中だ。
長野県人会(赤羽ロベルト昇会長)は、「創立60周年記念式典」を11月10日に開催する。場所や詳細はまだ決まっていないが、阿部守一県知事には話をしており、来伯を期待している。1月12日から早速会議が行われ、同式典についても話し合う予定だ。
和歌山県人会(谷口ジョゼ眞一郎会長)は、「創立65周年記念式典」を9月22日に宮城県人会会館で執り行う。谷口会長によれば「県知事の来伯は難しいかもしれないが、他の慶祝団の人は調整中だ」と話す。また、記念事業として記念誌の作成を進めており、同式典で発刊式を行う。同誌は来場者に配布していく考えだ。
宮崎県人会(竹下達也会長)は「創立70周年記念式典」を8月25日に電気工組合ホール開催する。同県人会は、14年の「創立65周年記念式典」では副知事ら74人の慶祝団が来伯している。相談役の高橋久子氏によれば、今回は河野俊嗣知事や県庁を招待しており、来伯を熱望しているという。同県人会では昨年から話し合いを進めており、今後詳細を詰めていく。
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「65周年の式典開催予定はない」とコメントした福井県人会。「式典を開催することで会員の刷新と団結の機会にしている」とはよく聞く話。逆にいえば式典ができなくなれば、活動が停滞している証拠。福井県人会にも「なぜ開催しないのか」と尋ねてみると、同県人会は元々、10年周期で記念式典を執り行っているそう。確かに、55周年に当たる2009年には式典は開催されていないが、60周年に当たる2014年には記念式典が行われていた。また、同県人会は「海外技術研修員留学生制度」の記念式典も開催しているが、それも2010年に30周年を開催し、来年が40周年。福井県人会は十分、定期的に会員が集まる機会が設けられているようだ。