《ブラジル》銃規制緩和の余波広がる=携帯許可の緩和と、市場開放による価格低下が起これば普及も

ボルソナロ大統領が15日、銃規制緩和を定めた大統領令に署名したことで、ブラジル銃業界にも大きな影響が出ている。
現在のブラジル国内の銃市場は、リオ・グランデ・ド・スル州に本社を持つ、タウルス社の独占状態だ。
同社株は、18年の選挙戦の期間中から、銃規制緩和推進派を公言していたボルソナロ候補(当時)の選挙戦での評判と共に激しく乱高下。ボルソナロ氏の当選が確実視された決選投票直前期には株価がピークに達したが、その後は、投機目的の激しい売り買いが起こり、18年末の株価は17年末の2倍程度に落ち着いていた。
年明け直後にボルソナロ新大統領が銃規制緩和をすぐに行う事が濃厚になると、タウロス社株はまた値を上げたが、「銃市場の開放」までも政府が意図していることが明らかになった15日は、これで独占が崩れると、逆に値を下げた。
タウロス社製の銃の販売業者の間では、「銃規制緩和で売り上げも増える」「大して変わらないのでは?」と意見が割れている。
サンパウロ市内の銃販売店の店主は、ここ数週間で、人々の銃購入への関心は高まったが、実際の販売には繋がっていないと語る。
店主のニウトン・オリヴェイラ氏は、「客はみな、銃を持つために必要な書類が何かと聞いてくる。教えると、そう簡単な事ではないと分かるのさ」と語る。
銃販売店を30年営むヴェラ・ラッチさんは、今回の大統領令を歓迎したが、「『銃の所有』だけでなく、『銃の携帯』まで踏み込んで欲しかった」と語る。
ラッチさんも、銃の値段が高いため、売り上げが急に増えるとは考えていない。ラッチさんの店では中型のピストルでも7千レアル(21万円相当、ブラジルの平均月給の3カ月分以上)だ。
今はまだ、「家に保管」だけ、「持ち歩き」には議会承認が必要
今回の大統領令で緩和されたのは、あくまで「銃の所有」に関する規制のみで、銃を家や店に保管する事は出来ても、持ち歩く事は出来ない。
「銃の携帯」(持ち歩くこと)に関する規制が緩和されるには、議会承認が必要だ。(16日付エスタード紙より)