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《ブラジル》ボルソナロ大統領がマドゥーロ政権打倒に尽力=ベネズエラの民主主義回復目指す

左から、ブラジルのエルネスト・アラウージョ外相、ベネズエラのマルチン最高裁長官、ボルソナロ大統領、シノシ米州機構補佐官(Alan Santos/PR)
左から、ブラジルのエルネスト・アラウージョ外相、ベネズエラのマルチン最高裁長官、ボルソナロ大統領、シノシ米州機構補佐官(Alan Santos/PR)

 【既報関連】ジャイール・ボルソナロ大統領が17日、10日に発足した第2期マドゥーロ政権は違憲とするベネズエラの反体制派の人物や米州機構代表、リマグループ参加国首脳らと会談し、マドゥーロ政権打倒のために出来る限りの事をすると約束したと17、18日付ブラジル国内紙、サイトが報じた。
 ブラジル外務省は同日夜、その日の会談は、「ベネズエラの実情を聞き、マドゥーロ氏が不当な方法で大統領に再就任した事を確認すると共に、同国憲法に則り、フアン・グアイド国民議会議長が大統領代行を務める事の正当性を確認するためのものだった」との声明を出した。
 ボルソナロ大統領は、ルーラ、ジウマ両元大統領もマドゥーロ氏を側面から援助しており、ベネズエラが現在のような政治的、人道的な危機に陥った責任の一部はブラジルにもあるとの認識を示した。さらに、「同国民を案じ、現状を打破するために政治的な支援を行う」との意向を表明した。
 亡命中のベネズエラ最高裁長官ミゲル・アンヘル・マルチン氏はこれを聞き、「ボルソナロ大統領の言葉は、母国の民主主義回復のための希望の光」と喜んだ。また、米州機構補佐官のグスターヴォ・シノシ氏は、「ベネズエラ国民の苦難を終らせるための支援を惜しまぬ姿勢を明らかにした」と賞賛した。
 ボルソナロ大統領は同日夜、マルチン、シノシ両氏を前に、「ブラジルはベネズエラの民主主義回復のために尽力する」と約束するビデオを流した。
 ボルソナロ政権は、マドゥーロ政権打倒のための最善策は南米諸国が一致して対峙する事との考えで一致し、国際社会の意見をまとめる役を果たす意向も示している。
 ボルソナロ氏や外務省は既に、来週スイスで開催されるダヴォス経済会議で、グアイド国民議会議長を同国の大統領代行と認め、民主的な方法で大統領選挙を行うまでの行政権を同議会が担う事の正当性を訴える事なども考えている。グアイド議長らが現在直面している課題は、国際社会に国民議会を代行政府と認めてもらう事だからだ。
 また、17日には複数の省庁関係者がロライマ州に赴き、ベネズエラ難民の実態を再確認。同国難民を他州でも受け入れる政策の継続も決めた。

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