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国家高等教育試験担当が1日で解任=過去に過激な発言の数々

 16日に国家高等教育試験(ENEM)の新コーディネーターとして公示されたムリーロ・レゼンデ・フェレイラ氏の指名が、1日で取りさげられた。同氏はかねてから個人的な問題が指摘されていた。17日付現地サイトが報じている。
 ボルソナロ大統領は昨年行われたENEMで、同性愛に関する問題が出たことなどに不満を抱いており、14日にはENEMを管轄する全国教育研究調査院(INEP)のマリア・イネス・フィニ氏を解任していた。
 ボルソナロ政権はかねてから、INEP内のENEMコーディネーターに「政党なき学校」の擁護者でもあるレゼンデ氏を希望しており、正式な指名を受けたことが、オニキス・ロレンゾーニ官房長官の名前で16日付官報に掲載された。しかし、17日夜、同氏の指名は取り消された。
 理由は明らかにされていないが、レゼンデ氏はかねてから「焚書」「連邦議会への侵入および閉鎖」を認めるなどとする過激な発言をネット上で行っている。
 また、昨年は教育関係のネットで発表した論文が盗作であったことも発覚。16年にゴイアス州で行われた公聴会では、教師のことを「本当には勉強したがらない実演作業者」と批判するなど、関係者の間では就任前から問題となっていた。
 それ以前には、ジウマ大統領罷免時に台頭した保守系の非政府政治団体「ブラジル自由運動(MLB)」のメンバーでもあったが、そこでも除名処分を受けていたことも明らかとなっている。