日本のアマチュア歌手「ZENKYU」(本名=小川善久(よしひさ)、53、和歌山県)=千葉県在住=が、アマゾン日本人移住90周年を思いながら書き下ろしたロック・バラードの新曲「この地に舞い降りたのは」を作り、さっそく年明けにライブ録画し、インターネット上に映像を公開した。9月に現地で行われる式典で披露することを希望している。
この曲は、子供移民の目からみたアマゾン移住の姿を、家族の絆に感謝しながら、ひらすら前向きに大地に向き合う心境で歌ったもの。以前ホームステイした先が、たまたま元アマゾン移民のおばちゃん宅だった縁で、入植当時の話を聞かせてもらった記憶をたどり、この曲を作ったという。
《この地に舞い降りたのは/ちょっとした神様のいたずらだったとしても/おかげで手に入れたのは/かけがえのない家族の絆とそして今》
さらに、アマゾン移住者が必ずといっていいほど直面した熱帯病を描く場面も。《熱にうなされた夜に見せた/病に倒れた母の優しさ/幼い瞳の見る先は/きっと素敵な舞台に違いないね/ただ白い雲が浮かんでいた/流した涙は大地にとけて/そして僕のこの小さな手は/必ず夢をつかむから》と情感豊かに歌い上げる。
汎アマゾニア日伯協会の堤剛太副会長に知らせると、さっそく視聴し「いいうたですね! ジンときましたよ。90周年祭の応援歌として、当地の方たちにも是非覚えて口ずさんでほしいですね。祭典でお待ちして居ます」とのコメントを寄せた。
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アマチュア歌手「ZENKYU」こと小川善久(よしひさ)さんは普段、日系企業の駐在員向けにポルトガル語と中国語の研修を提供する会社「漢和塾」(在東京)を経営している。昨年8月に南大河州で開催された「第7回日本祭り」にも出演し、ブラジル日本移民110周年を記念したバラード「百と十年の轍」を披露して好評を博していた。今年はアマゾン移住90周年にちなんで「この地に舞い降りたのは」を作曲。アマゾン移住90周年を少しでも盛り上げるために、本紙サイトの左上にも映像リンクを設置。ぜひ多くの人に聞いてほしいもの。