ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》フラヴィオ次期上議=週末に次々と疑惑が浮上=謎を呼ぶ5日で48回の振込=ケイロスは700万レ支払?=自身は420万レで物件購入?

《ブラジル》フラヴィオ次期上議=週末に次々と疑惑が浮上=謎を呼ぶ5日で48回の振込=ケイロスは700万レ支払?=自身は420万レで物件購入?

21日付フォーリャ紙より

21日付フォーリャ紙より

 【既報関連】元運転手のファブリシオ・ケイロス氏の口座を巡る疑惑の金銭受取への捜査を止めさせようと最高裁に掛け合った、リオ州州議のフラヴィオ・ボルソナロ氏(次期上議)に、金融活動管理審議会(COAF)の調べによる疑惑が次々と浮上している。19~21日付現地紙が報じている。

 まず18日、グローボ局は、2017年6月~7月に、フラヴィオ氏の銀行口座に、わずか5日間で48回、計9万6千レアルに及ぶ、不審な振込みが行われていたことを報じた。
 さらに20日付のオ・グローボ紙は、ケイロス氏が2014年から16年にかけて、合計で700万レアルもの大金を、自身の口座から動かしていたという、同じくCOAFの調べによる情報を報じた。それによると、14年~15年に580万レアル、16年に120万レアルがこの口座から払われていたという。
 この金額は、当時のケイロス氏の「リオ州議付職員」という肩書きを考えれば、不自然に高い額だ。同氏は16年1月~17年1月に、同じくフラヴィオ氏の職員として登録されていた妻や2人の娘を含む、複数の人から、合計120万レアルに及ぶ疑惑の口座支払を受けていた。ケイロス氏はこれを「自動車への支払に使った」とした。
 そして、翌21日付のフォーリャ紙は、登記所の記録から、フラヴィオ氏が2014年~17年に、リオの一等地に2軒のアパートを購入していたことを明らかにしている。不動産価格は総計420万レアルとされているが、その一部は、市役所が家屋税の計算に使う額より少なく申告されていた。また、不動産購入のために金が動いた時期は、ケイロス氏の口座で700万レアルが動かされていた時期に重なっている。
 フラヴィオ氏は2003年2月にリオ州議員に就任。2月には上議に就任するが、現時点での州議の月給は手取り2万5300レアルだ。同氏によれば、州議の給与は所得の一部にしかすぎないという。
 なお、2018年1月のフォーリャ紙の報道によると、フラヴィオ氏はここ13年間で19軒の物件交渉を行っているという。同紙はまた、父のボルソナロ大統領(当時は下議)と、弟でリオ市議のカルロス氏、やはり弟のエドァウルド下議のボルソナロ一家は、その時点で13軒の建物の所有者だと報じていた。
 20日夜、フラヴィオ氏はレコルデ局の独占取材に応じ、自身の口座への9万6千レアルの支払を、「購入予定だった住宅の売却に伴う支払だった」と釈明した。同氏によると、自動現金引き出し機(ATM)を使った入金の限度額は2千レアルだから、9万6千レアルを払おうとすると48回になると語った。
 だが、銀行の窓口でなら1回で一括入金できるのに、わざわざ列のできるATMに並び、5日間という短期間で何度にも分けて支払われたのかの説明はなされなかった。