22~25日に開催されるダヴォス(スイス)での世界経済フォーラム出席のため、ジャイール・ボルソナロ大統領が20日夜、アミウトン・モウロン副大統領に代行を委任後、ブラジリアを発ったと20、21日付ブラジル国内紙サイトが報じた。
ボルソナロ大統領にとり初の外国訪問となる同フォーラムは、経済・政治、学究、その他の社会でのリーダーが連携し、世界や地域、産業の課題を形成し、世界情勢の改善に取り組む場だ。
今年は米国のトランプ大統領や英国のメイ首相といった大物が欠席する中、注目される一人がボルソナロ大統領だ。
ボルソナロ氏はフォーラムの開会式で、ラ米地区最初の首脳として約40分間の演説を行い、市場開放や汚職撲滅、ブラジル並びにラ米諸国の民主主義擁護などを訴える意向だとされている。
民主主義擁護に関連した部分では、当然、ベネズエラでの政治的、経済的、社会的危機について触れ、同国の民主主義回復のために尽力する事などを強調すると見られている。また、グローバリゼーションや技術革新などについても語る予定だという。
また、国際ビジネス協議会(IBC)の招待で世界的な企業100社の経営者らとの会合に出席する他、ラ米諸国の夕食会でも開会演説を行う。
さらに、世界的な企業50社を招いてブラジルやブラジルへの投資について語り合う昼食会も開催。ニューヨークに本社を置く、世界最大の投資ファンド、ブラックロックとの夕食会も計画している。
今回の年次総会にはエルネスト・アラウージョ外相とパウロ・ゲデス経済相、セルジオ・モロ法相らが同行。ゲデス経済相は、早期の社会保障制度改革承認を目指す事や、任期中の4年間で様々な調査や技術開発に多大な投資をする予定である事、貿易総額を国内総生産(GDP)の22~30%に成長させるとの目標を掲げている事、企業向け減税などについて語る予定だ。モロ法相は、汚職が企業の利益を損なう事や、汚職・治安対策などについて語る事になっているようだ。
ボルソナロ大統領はブラジリア時間の21日昼頃、スイスのチューリッヒに到着し、ダヴォスへ向かった。帰国は25日早朝の予定だ。なお、副大統領が大統領代行を務めるのは、テメル氏が大統領に就任して以来の事になる。
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