大型不況が発生した2014年を軸に、その3年前と3年後である、2011年と2017年を比較すると、「12カ月以内に今住んでいるところから転居(国内限定)するつもり」と答えた人は、12・5%から17・01%へと、3割以上増えた事が分かった。21日付現地紙が報じている。
ジェトゥーリオ・ヴァルガス財団(FGV)が行った調査は、9千人に聞き取り調査を行い、地理統計院(IBGE)の統計データも参照してまとめられた。
調査を統括したFGV所属のエコノミスト、マルセロ・ネリ氏は、「以前は、『北東部の貧しい家庭の出身者が、都会に出稼ぎに出て、仕送りをする』という例が多かったが、現在は、比較的豊かな都会の人も、農村部の人と同じように転居を望んでいる」という。
他の専門家らは、このような動きは「若い企業家がチャンスを求めて」とか、「より質の高い人生を求めて」などの理由を反映したものと見ている。IBGEのデータでは、フロリアノポリス、パウマス、ゴイアニアなどに転居する人が多かったが、転居先選択の理由としては、生活の質の高さや農村部から近いことなどが考えられている。
広告やマーケティング部門の教育機関、ESPMの経済学者、クリスチーナ・エレーナ・メッロ氏は、「現在、18~35歳までの世代は、仕事の意義を問い、人生に変化をつけることをポジティブに見る傾向がある。安定した職業を重視するひとつ前の世代とは考え方が異なる」と分析している。
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