ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》フラヴィオ次期上議=ミリシアとの疑惑の関係発覚=元リオ市議殺害容疑者の母も職員?=ケイロスの口座に振込みも=謎を深めるリオでの新作戦

《ブラジル》フラヴィオ次期上議=ミリシアとの疑惑の関係発覚=元リオ市議殺害容疑者の母も職員?=ケイロスの口座に振込みも=謎を深めるリオでの新作戦

COAFの捜査の正当性を主張するリオ検察局の検察官(21日、Fernando Frazão/Agência Brasil)

COAFの捜査の正当性を主張するリオ検察局の検察官(21日、Fernando Frazão/Agência Brasil)

 リオで22日、昨年3月に起きたマリエーレ・フランコ・リオ市議殺害事件に関連した容疑者の捜査「イントカーヴェイス作戦」が行われたが、その中の容疑者のひとりの母親と妻が、フラヴィオ・ボルソナロ次期上議がリオ州議時代に職員として雇われていた事実が発覚した。22日付現地サイトが報じている。

 ボルソナロ大統領の長男のフラヴィオ氏はここ数日、金融活動管理審議会(COAF)が摘発した、銀行口座の不審な金銭の動きでブラジルをにぎわせているが、さらに大きな疑惑がふりかかった。
 それは、イントカーヴェイス作戦で逮捕令状が出た13人のひとりで、22日午後3時現在も逃亡中の元軍警、アドリアーノ・マガリャンエス・ダ・ノブレガ容疑者の母親のライムンダ・ヴェラス・マガリャンエス氏と妻のダニエーレ・メンドンサ・ダ・コスタ・ノブレガ氏が共に、リオ州議会で、フラヴィオ氏の職員として雇われていたことが明らかになったことだ。
 ダニエーレ氏は2010年、ライムンダ氏は2015年から職員として登録された。2人共、府ラヴィ氏が上議に当選した後、昨年11月13日付で職員を解雇された。
 フラヴィオ氏の元職員と言えば、昨年12月には、ダニエーレ氏らを推薦したとされるファブリシオ・ケイロス氏が、自身の妻や娘2人を含むフラヴィオ氏付職員から、2016年1月~17年1月に合計で120万レアルの疑惑の振込みを受けていたことが大きな話題となった。その中にはライムンダ氏からの振込み記録もあり、4600レアルが振り込まれていたという。
 アドリアーノ容疑者は過去にマフィア絡みの容疑で2度、逮捕されている。2011年には賭博の取り締まり「テンペスターデ・ノ・デゼルト作戦」で逮捕され、この3年後に同容疑者は軍警を懲戒免職されている。
 また、今回のイントカーヴェイス作戦で逮捕された5人の容疑者のひとりで軍警のロナウド・パウロ・アウヴェス・ペレイラ容疑者は、第16特別部隊を率いていた2004年に、リオ州議だったフラヴィオ氏から表彰を受けていた。それは、フルミネンセ海岸部で起きた、フェスタ後に若者5人が射殺された事件を管轄したことを誉めてのものだった。アドリアーノ容疑者も前年、フラヴィオ氏の指名で同様の表彰を受けている。
 今回逮捕された容疑者たちは、リオ西部のリオ・ダス・ペドラス、ムゼマなどを仕切る犯罪組織(ミリシア)に関係していたとされ、不法建築の不動産の売買やそのために必要な書類の偽造などにも関与していた。
 また、アドリアーノ、ロナウドの両容疑者は昨年、マリエーレ氏殺害に関し、殺人課で事情聴取を受けている。