2月1日に行われる上院議長選に、最大党・民主運動(MDB)の女性議員シモーネ・テーベチ氏が名乗りをあげ、話題となっている。それは、「政界浄化」を掲げる勢力から、ラヴァ・ジャット作戦で数多くの容疑を抱えるレナン・カリェイロス上議(MDB)の返り咲き当選を阻止する存在として期待されているためだ。23日付フォーリャ紙が報じている。
上院議長選では、最大派閥の党から選ばれた候補が当選することが半ば伝統となっている。今季も、MDBは上議12人で最大派閥だ。
レナン氏はこの慣例にも後押しされる形で、過去4度上院議長をつとめた。今回も2期ぶりの復帰を狙っており、現時点ではMDBの候補となると有力視されている。
だが、ラヴァ・ジャット作戦においては18件もの疑惑が浮上(9件はお蔵入り)しており、ボルソナロ大統領の社会自由党(PSL)の議員らが強く反対している。
だが、21日にテーベチ氏が出馬を表明したことで、雲行きが変わる可能性が出てきている。
MDB党首でもあるロメロ・ジュカー上議は同氏の出馬表明に満足の意を表し、「彼女の出馬でわが党が割れることはない」との文書を出した。MDB議員らは29日、レナン氏とテーベチ氏立会いのもとで話し合いを行う。ただ、テーベチ氏は既に、「MDB公認候補にならなくとも、議長選には出馬する」と主張している。
そこに目をつけ、PSLのマジョール・オリンピオ次期上議(PSL)は22日、テーベチ氏と直接話し合った。「レナン氏の候補などありえない。彼女こそがわが党が議長選で支援したい候補だ」と、オリンピオ氏は主張している。同氏は既に、ダヴィ・アウコルンブレ氏(民主党・DEM)、タッソ・ジェレイサッチ氏(民主社会党・PSDB)、アルヴァロ・ジアス氏(ポデモス)など、他党の候補とも話し合っている。
ただ、テーベチ氏自身がけん制しているのはむしろ、DEMの候補のアウコルンブレ氏だ。「DEMは既に、連邦政府に(オニキス・ロレンゾーニ官房長官はじめ)3人の閣僚を持ち、下院議長選ではロドリゴ・マイア議長再選を狙っている。今ここで上院議長までDEMになってしまえば、政界のバランスが崩れてしまう」とテーベチ氏は語っている。
テーベチ氏が所属するMDBは国政では中立の立場だが、「私は連邦政府の代表ではないが、連邦政府側の人たちの支持を受けるのは拒否しない」とも語っている。
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