ブラジル産鶏肉の最大の輸出相手国サウジアラビアが、これまで輸入を認めてきたブラジル食肉企業の数を58社から25社に削減したと、23日付ブラジル各紙が報じた。
ブラジル動物性タンパク質協会(ABPA)によると、同措置により、これまでサウジアラビアに輸出してきた30社中5社が直接的な影響を受ける。
農牧供給省は22日、「昨年10月にサウジアラビアからの使節団がブラジル内の加工工場や農場、餌の製造工場を訪問・視察した結果、ブラジル食肉加工企業25社に輸出許可が出た」との書面を出したが、輸出を停止された5社についての言及は何もなかった。
ABPAは輸出が禁じられた企業の輸出再開に向け、しかるべき措置をとっているとした。
アラブ・ブラジル商工会議所のルーベンス・ハヌン会頭は、アラブ諸国は、一昨年の食肉疑惑発覚以降、ブラジル産食肉への監査を厳しくしており、今回の輸入制限には賛成との立場を示した。
2001年から2011年までアラブ連盟事務局長を務めた、エジプト人のアムル・ムーサ氏は「イスラエルの首都をエルサレムと認め、大使館も移転するとしたブラジル政府の方針に、アラブ諸国は激怒している。ボルソナロ新大統領がどうしてこんな事を決めたのか、全く理解できない。こうした禁輸措置は続くだろう。これを避ける唯一の方法はエルサレム問題を再考することだ。エルサレムはイスラエル(ユダヤ教)だけの首都ではなく、パレスチナ自治政府(イスラム教)にとっても首都なのだから」とダヴォスで語っている。
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