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《汚職ランキング》ブラジルの汚職の少なさは180カ国中105位=テメル前大統領は「事実と異なる」と反論

 汚職撲滅に取り組む非政府組織、トランスペアレンシー・インターナショナル(国際透明性機構・本部ベルリン、略称TI)が2018年の腐敗認識指数(CPI)を発表。ブラジルは汚職の少なさ(社会の透明性)が35ポイントと評価され、ランキングが低下。調査180カ国中、105位だった。
 CPIは、社会の透明性、汚職の少なさを100から0の指数で算定、最も汚職が少ないと評価されたデンマークは88ポイントだった。2017年のブラジルの指数は37ポイントで、ランキングは96位だった。
 ここ数年相次ぐ汚職の発覚で、ブラジルの指数は低下、去年に限っても、ルーラ元大統領の汚職有罪判決、テメル前大統領も12月にはサントス港湾事業の口利き疑惑で、大統領職にありながら、3度目の汚職告発を受けた。
 TIブラジル部門の部門長ブルーノ・ブランドン氏は、「18年はテメル政権も議会も反汚職の取り組みが甘く、CPIの数値はその影響を受けた」と語っている。
 TIの発表についてコメントを求められたテメル前大統領は、「TIのような組織が事実を曲げて、誤った情報を流している事は遺憾だ」と広報を通じて回答。トルクアト・ジャルジン前法相も調査結果に反駁し、ブラジル国内の諸機関は着実に反汚職の取り組みを進めていると答えた。
 なお、このランキングの2位はニュージーランド(87ポイント)、3位はフィンランド、4位はシンガポール、5位はスウェーデン、6位はスイス(4カ国は85ポイント)だった。(29日付エスタード紙より)