ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジルサッカー》フラメンゴのユースチーム宿泊施設で火事=“未来のスター”候補が犠牲に=14~17歳の10人が死亡

《ブラジルサッカー》フラメンゴのユースチーム宿泊施設で火事=“未来のスター”候補が犠牲に=14~17歳の10人が死亡

事故後のトレーニング・センター(Tomaz Silva/Agência Brasil)

事故後のトレーニング・センター(Tomaz Silva/Agência Brasil)

 8日午前、リオ西部にあるサッカーの名門フラメンゴのトレーニング・センターに併設されていた宿泊施設で火災が起き、宿泊していた同チーム養成所の10代半ばの選手10人が死亡する惨事が発生した。国内最大の人気チームの“未来のスター”候補生たちの死は大きな波紋を呼びそうだ。
 火災は午前5時17分に、ニーニョ・ド・ウルブにあるフラメンゴのユースチーム宿泊施設で発生した。「14~17歳の部」の選手のうち、10人の死亡が既に確認されている。その中で名前が確認されているのはクリスチアン・エスメーリオさん、アルトゥール・ヴィニシウスさん、パブロ・エンリケ・ダ・シウヴァ。マトスさんの3人で、アルトゥールさんは今日が15歳の誕生日だったという。
 また、カウアン・エマヌエル・ゴメス・ヌーネスさん、フランシスコ・ジオゴ・ベント・アウヴェスさん、ジョナタン・クルス・ヴェントゥラサンの負傷が確認され、全身の30%に2度の火傷を負ったジョナタンさんは危険な状態にあるという。
 火災を聞いて現場にかけつけたリオ州のクラウジオ・カストロ副知事によると、火災の原因は、宿泊施設の冷房装置がショートを起こして火がついたという。
 現場に駆けつけた、養成所の選手と顔なじみの食堂経営者によると、負傷せずに済んだ選手と顔を合わせたものの「ひどく動揺している。彼によると、火は瞬く間に広がったようだ」と語っている。
 また、センターの職員の話によると、「前日(7日)は大雨だったので練習は休みだった。そのため、比較的近くに住んでいる養成所の選手は自宅に戻っていた」と語っている。この発言からは、主に遠隔地から宿泊施設に泊まっていた選手中心に被害にあったことが伺える。選手の中にはトカンチンス州や、セアラー州、サンタカタリーナ州出身の選手もいた。
 この火災に対し、ボルソナロ大統領やウィルソン・ヴィッツェル・リオ州知事などが哀悼の意を発表し、国の内外のサッカー関係者も追悼の意を表している。
 フラメンゴは国内一の人気チームで、近年はルーカス・パケタ(21、ACミラン)やヴィニシウス・ジュニオル(18、レアル・マドリッド)など若いスター選手も輩出されたことから、ユースチームにも注目が集まっていた。