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《ブラジルサッカー》U20W杯出場を逃す=最終ラウンドで5位に終わり

アルゼンチン相手に、一矢報いるPKを決めたフラメンゴのリンコン(Lucas Figueirado/CBF)

アルゼンチン相手に、一矢報いるPKを決めたフラメンゴのリンコン(Lucas Figueirado/CBF)

 チリで行われた、サッカーU20南米選手権の最終ラウンド第5節で、U20ブラジル代表はアルゼンチンに1対0で勝利した。しかし、最終ラウンド5試合の総合成績は1勝2分2敗の勝ち点5、6チーム中5位に終わり、上位4位までに与えられるU20W杯(5―6月、ポーランド開催)の出場権の獲得には失敗した。
 第1ラウンドを5チーム中2位の成績で突破したブラジルだったが、最終ラウンドで大苦戦、第4節終了時点で、2分2敗の最下位に沈んでいた。
 優勝の可能性はゼロだったが、アルゼンチンに勝ち、同じ日に試合をするコロンビアと、ベネズエラが勝ち点を取りこぼせば、4位滑り込みの可能性も残っていた。
 果たして、ウルグアイ対コロンビア戦は0対0の引き分けに終わり、ベネズエラはエクアドルに0対3で敗れたため、4位浮上の可能性は僅かに残ったが、それにはアルゼンチン相手に3点差以上の勝利が条件だった。
 最後に意地を見せたいブラジルは、アルゼンチン相手に1対0で勝利したが、4位には届かなかった。
 こうなるとすぐに叫ばれるのが、「育成の危機」「次世代のプレーヤーが育っていない」との声だが、ことはそう単純ではない。
 レアル・マドリッドでレギュラーポジションを獲得した18歳のヴィニシウス・ジュニオルは、出場資格があったが、レアル・マドリッドが彼のU20代表への合流を認めなかった。
 レアル・マドリッドでレギュラーの座を奪い、「シーズン中に1カ月も抜けられては困る」と言われるような選手は南米の他の国にはいない。
 だから、「ブラジルの選手育成の危機」を叫ぶのはやや早計だが、「ヴィニシウスが招集できないというハンデを背負ってでも勝たなくては。エクアドルの後塵を拝するなんてもっての他」との厳しい批判の声が飛ぶのもブラジル人サッカー選手の宿命だ。 欧州組が招集できず、ブラジル国内組で戦ったU20代表の面々は、今後所属チームにもどり、各州選手権などを戦う。(2月11日付ブラジル各紙、スポーツニュースサイトより)