【既報関連】サンパウロ市南部の動物園で8日、黄熱病に感染した猿が見つかったことから、サンパウロ市役所は動物園とそこに隣接する植物園から300メートル以内の家を直接訪問し、黄熱病予防ワクチンの摂取を呼びかけることを決定した。
市は、200人以上の保健担当職員を動員し、1万3千戸を訪問する予定。同ワクチンを未接種の人は職員訪問の際に予防接種を受けられる。
2018年、サンパウロ州では黄熱病が流行、8月までの死者数だけで、17年全体の死者数の4倍を数えるほどだった。また、昨年はワクチン不足も深刻で、公共医療施設には一時、泊まりこみでワクチン接種を求める人の列ができた事もあり、今年は早めの対応となった。
猿の黄熱病発症は、人間の発症が多くなり始める前触れであるとし、行政も対応策をとっている。動物園では、8日の猿の黄熱病発症確認直後に、入り口に予防ワクチン接種スペースを設営、11日までに584人がワクチンを接種した。
ただし、動物園や植物園入園者に関しては、「黄熱病の予防接種を受けている事が望ましい」との勧告にとどまり、予防接種を受けていない人の入園禁止措置はとられていない。
サンパウロ市保健局はすでに市総人口の77・5%、900万人が黄熱病予防ワクチンを接種しており、残る260万人への呼びかけを続けていく意向だ。(2月12日付アゴーラ紙より)
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